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男子優勝 九十九里アパッチ 女子優勝 蓮沼ハッスル
この大会は、関東大会「さざ波カップ」の千葉県予選会「市原ジェフカップ」に出場するチームを選考する山武大会として開催されている。本大会で女子は1位から3位までが、男子は優勝チームだけがジェフカップ予選に推薦される。山武の女子は今年度、抜きん出たチームがなく上位12チームのどこが優勝してもおかしくない混戦で、これまで女子は正気が美杉カップ・新人戦と連覇してきたが、今回は優勝チームが変わるだろうと予想されていたがまさに結果はその通りになった。男子は、九十九里・東金・大網・成東の4チームが拮抗しているが、九十九里が一歩抜け出した感がある。
また、近いうちに山武各地で陸上大会が予定されていて、その練習の中でどのチームがコンディションを整えて試合に臨めるかが一つの焦点となった。新人戦準優勝の豊海が主力二人のけがで二日目に進めなかったのは残念だった。コーチの中からは、陸上練習を非難する声も聞かれるが、大局的に見れば体力向上や瞬発の向上など、次第に子どもたちのために良い結果となって表れてくるものだと思う。
男子優勝 九十九里アパッチ
2年ぶりの優勝を果たした。試合前の練習ではドリブルを全力で突く姿がみられ、日ごろの練習への取り組みの素晴らしさが窺えた。激しいディフェンスとピンチプレー・ルーズボールへの寄りなど非常に良い。選手では④のゲームメイク、⑦の鋭いカットインが良い。⑦は決勝ではファウルがかさんだ動揺からたくさんランニングシュートをはずしたが、取られて相手の速攻となった局面で素早く戻り、またランニングシュートを決める場面があった。⑤⑥のランニングシュートやミドルシュートも良い。アイドル⑧も随所にすばらしいプレーを見せてベンチと応援席を沸かせた。ドリームの長身選手にリバウンドを取らせない技術も光った。⑨は小柄だが懸命にこぼれ球を拾う。長身選手がいないので県大会は厳しい戦いとなることが予想されるが、健闘を祈りたい。
準優勝 東金ドリーム
長身選手の④⑤を擁し準決勝で大網に競り勝ち決勝に進出した。決勝ではアパッチの厳しいディフェンスを切り崩せず、リバンドでも劣勢となって敗退した。④⑤のジャンプシュート、シュートブロック、⑧の積極的な攻撃、⑨のジャンプシュートも良い。④⑤の長身選手を生かした攻撃の工夫がほしい。3試合目で疲れていたことも否めない。
3位 大網ロケッツ
初日を首位で通過したが惜しくも準決勝で敗退。⑥のランニングシュート正確ではすばらしい。⑥は5年生だとのこと。プレーが美しい。⑤の得点力も高い。④⑦⑪も好選手。
3位 みずほシューティングス。
準決勝ではアパッチの勢いに飲まれ、後半の反撃も及ばず敗退。④の攻撃力はすばらしいが、ほとんどが右からのランニングシュートとなるため、相手にコースを読まれていた。左側から一度カットインが成功したが、そちらのウイークサイドから攻めることを覚えるとさらに良くなる。⑤も劣勢の第2Qチームを立て直す反撃を見せた。⑩の大柄な5年生のプレーは良い。⑥のジャンプシュート、⑦のランニングシュートも良かった。
その他の選手では、芝山の④は特別に良かった。⑤の果敢なランニングシュートも目立つ。成東では④⑤⑥が良い。
女子優勝 蓮沼ハッスル
新人戦ではベスト4に入り、本大会は見事に初優勝まで駆け上がった。Tコーチはメインの指導者になって6年目でうれしい初優勝となった。「Tコーチにみんなで拍手!」Tコーチも立ち上がって会場全体から大きな拍手をもらった。ベンチからの支持も適切で愛情を感じる。その他二人の男性コーチも共に苦労してきたものと思う。選手のプレーもここ数年ずっと変わらず基本に忠実で、ルーズボールに激しくからみ、スクリーンアウトもしっかりしている。ミドルシュートを放つとベンチ全員が「ヒュー」などと叫び、入ると全員で喜び合う。④⑤の攻撃力は抜きん出ており、攻守ともにバランスが良い。講評で言い忘れて申し訳なく思うが、⑨の5年生がすばらしい。また⑧のミドルシュートも決勝の大事なところで決まった。⑪⑬も良い。今まで蓮沼は可愛いと表現してきたが、これからはすごいと言い換えなくてはいけない。
準決勝 東金東MBC
昨年は二日目に進出できなったが、新人戦でベスト8、本大会は山武で初めて正気を破り風の目となった。決勝でも終始リードしたが、第2、第3Qの終了間際に共に4点のリードを追いつかれる展開になりそれが最後に逆転される要因となった。緒戦の東金スピリッツ戦では相手の勢いに圧倒され、④⑤以外の選手が力を出せずに大苦戦し、監督のM氏は具合が悪くなって帰宅してしまった。しかし、次の正気戦からは吹っ切れて、いわゆるゾーンに入った状態(選手が勝敗やプレーの失敗を考えずに無心でゲームに入り込んでいる)になり、すべてを全員が出し切って戦っていた。正気戦は相手④にシュートを決められる中、ねばり強く反撃し、⑤の信じられないようなミドルシュートが次々と決まり逃げ切った。まさに神がかり的。攻守の中心は④でランニングシュート、ミドルシュートはもちろんのこと守備もすばらしく、シュートブロックもある。また、準決勝、決勝ではその他の選手の活躍も緒戦とは違い光った。⑧⑦⑩⑭⑨などこんなにすばらしい選手がいたのかと思うくらいの活躍だった。特に⑭は最後まで見たかった。決勝は惜しくも逆転を許したが、十分な活躍で保護者のみなさんも満足できたと思う。最後に一緒に記念撮影までさせてもらって私もうれしかった。
3位 正気ドリーム
美杉カップ・新人戦と連覇し本大会も敗れはしたものの立派な戦いぶりであった。これまでどの試合も接戦であったのでいつ敗れてもおかしくないと感じていたが、初日は差をつけて二日目に進出した。敗れた東金東戦でも、いつものようにリードを許しても④の超人的なシュート力で追いつき、この試合も逆転で勝つであろうと思っていたが、時間に阻まれた。
④は相手との間隔、どのように抜けばランニングシュートに持ち込めるかを体で知っており、またミドルシュートも的確である。全体のレベルも上がり、⑤のゲームメイク、⑥⑧のミドルシュート、⑬のディフェンス、⑦のプレーも良い。
3位決定戦で勝利したので、県大会の出場権を獲得。活躍を期待したい。
4位 松尾MBC
Fコーチの指導で毎年技術の高い選手が生まれているが、今年も日を追うごとにうまくなり、チーム力新人戦からさらに向上し、ベスト8からベスト4に食い込んできた。惜しくも県大会出場は逃したものの、夏から秋にかけてさらに他チームの脅威となっていくものと思う。緒戦の九十九里戦は相手に追い上げられ苦戦したが、⑤のミドルシュートなどで再逆転して勝利。準決勝では蓮沼に大差で敗れる。Fコーチのお話では、相手が強くなるとあきらめてしまうということなのでこの点を克服してきてほしい。
④のランニングシュート、⑤のゲームメイク、⑦のポストプレー、⑥のロングパス、⑧のミドルシュートが良い。4年生の選手も頑張る。
その他のチームでは、蓮沼に敗れた山武、松尾に逆転された九十九里、正気に敗れた成東、旋風を巻き起こした東金スピリッツがベスト8。初日で惜しくも成東に敗れた大網、主力の怪我で二日目に進めなかった豊海も含めてサマー、オータムカップがまた楽しみである。