ノースカップ観戦記
山武郡市では、数年前から11月の23日に大網、東金、九十九里など各地域で大会を開催するようになっていて、この北総地区のノースカップはやや遅れて開催されるようになったと記憶している。同時開催なので大網に住んでいる私はこの大会を観戦する機会に恵まれなかったが、このたび17日開催ということで、お招きを受けたので喜んで会場に足を運んだ.
他地区と異なる点は、開会式があること、教育委員会だけでなく、ライオンズクラブやロータリークラブの後援を受けていること、銚子や八日市場など他郡市からも参加を募っていることなどが挙げられる。閉会式では、後援してくれた方々が30名以上かけつけて、すばらしい盛り上がりだった。
優勝 銚子ドルフィンズ
ゲーム前の練習はワンドリブルシュートをしていたが、全員が鋭く全力でやっていたので、コーチの方の、短い練習時間で高い技術を身につけたいというポリシーを窺い知ることができる。コーチの力量は高く、1回戦の白浜戦はプレスディフェンスで入ったが、相手の力がやや弱いと見ると引いて守り、相手にもバスケットをさせるようにしていた。また、パスを出せとか、引いて守れなど的確なアドバイスを選手に送り、選手も良い耳でそれに対応していた。コーチと選手が信頼度を増すと小さい声で指示を出していても選手には聞こえてくるものだと経験で私にはわかる.
決勝は干潟戦、この両チームは11月に行われた関東大会千葉県予選会、地区大会の決勝で対戦し、10点差で干潟が勝利しているので、銚子にとってはその雪辱戦となった。
この試合では、プレスを出さずにノーマルなマンツーマンで戦ったが、同地区での幾たびかの対戦の中で干潟にはプレスが破られたのではないかと推測した.
この試合のポイントは第2Qにあったように思う。第1Qは銚子の⑬⑤、干潟の④⑤のゲッターが対決した後で、決め手を欠くと思われた両チームであったが、銚子の⑥の爆発で得点差がついて行った。⑥は速く、鋭く、ジャンプ力も抜群ですばらしい選手だった。後半は⑤⑬が相手の得点減を完封し、またガード対決でも④が相手5年生の⑬に圧勝し、思わぬ大差がついた.
準優勝 干潟スターズ
大型のチームで1回戦の共和との対戦はまるで中学生同士が戦っているようだった。④がすばらしい選手で突出していたが、⑬のゲームメイクから⑤へ、そして④の攻撃は、ポストプレーあり、スクリーンあり、合わせあり、見るものを魅了した。
決勝では、それまでの試合と異なり、④⑤を両サイドに分けてオフェンスのフォーメイションを取ったが、個人的な見方で恐縮だが、同サイドにおいてまたバラエティに富んだ攻撃をしてほしかった。意外な大差がついたが、すばらしいチームで、その高い技術は山武の指導者として参考になった。
また、6年生が4人だけなので、来年も楽しみなチームである。
3位 八日市場MBC
ゲーム前のドリブル1対1の練習を見てすばらしいチームだと感じた.
パスをもらう時に大きな声を出してもらうことが徹底していること、また、相手がボールを下へ落とした時、ピンチプレーからパスカットをねらうプレーが印象に残った。
マンツーマンディフェンスがしっかりしていて、干潟戦もその固い守りから相手ガードを崩し、もう一歩のところまで追い詰めたが及ばなかった。
⑦のゲームメイク、④のジャンプシュート、⑤のポストプレーが良かった。
3位 松尾MBC
2年前の関東大会優勝チーム.
今年の山武はここ数年と比べるとレベルが低く、松尾もコーチのF氏が今年は弱くてだめだと会うたびにもらしていた。ところが山武地区最後のオータムカップでは、常勝片貝に対し一歩も引かず、後半の猛烈な追い上げで試合終了間際に逆転し、惜しくも延長に持ち込まれて敗れはしたが、片貝に大きなダメージを与え、次に山武戦で破れる原因を作って、今年の松尾も成長した姿を見せてくれた.
銚子戦も立ち上がり快調にすべりだしたが、イージーなゴール下のランニングシュートをはずし、相手にファーストブレイクされ、直後にプレスにかかったことをきっかけにペースを乱して敗れてしまった.
④⑤のゲームメイクやランニングシュート、⑥⑦のポストプレー、そして⑬⑭の3年生が良いプレーを見せてくれた。基本に忠実で特にマンツーマンのカバーがしっかりしており、ルーズボールもがんばっていた.
豊栄ミニバスケットボールクラブ
第2シードに入っていたので楽しみにしていた。干潟に破れはしたが、ポストプレーに縦足を見せるなどコーチが丁寧に指導していることが分かり組み合わせに納得した.
⑤の広い視野からのパス、⑥⑦のポストプレーなどが良かった。
蓮沼ハッスルMBC
地元開催で大声援をもらったが、惜しくも一回戦で敗れてしまった。
コーチの話を聞くときにしっかりと目を見て返事をしていた態度がすばらしかった。私も指導者だが、時としてがっかりすることがあるので、この蓮沼の子ども達の姿勢には、フェアプレー賞というものがあったらぜひあげたかったと思う。
全員が5年生以下なので、コーチの指導で来年度活躍できるようぜひ伸ばしてほしい。
白浜MBC
創部したばかりなので、なかなか勝つ試合を見られないが、一回勝つ姿を見られて大会に来たかいがあった。
④⑤は相手パスによく手を出してチャンスに結びつけていた。たとえボールに手が触れなくても高いパスを出させることになり、2線がカットできる可能性が出てくるので大切なプレーである。
触れられなかった、KMBC、芝山ビクトリーズ、横芝光MBC、多古MBC,共和MBCも次回に期待したい。
一試合でも勝つことは難しく、コーチの力量、選手の能力、コンディシィション、モチベーション、運、そして保護者の応援と6つの要素が融合したときに勝利が見えてくるものだと考える.
6年生にとっては、残すは1月の県大会となるが、まだまだ個人技能もチーム力も向上できるので、コーチ、選手、保護者が一体となってがんばってほしい。
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